SUS304TP等 ステンレスパイプの鋼管サイズ,重量,成分,記号種類など
ここでは耐食用、低温用、高温用などの配管に用いられ、SUS304TPに代表される配管用ステンレスパイプ（ステンレス鋼管）の鋼管サイズ寸法・径、重量、寸法許容差、肉厚（厚さ）、化学成分・特性などの資料をまとめています。
JISでは外径の標準寸法サイズは、10.5mm〜660.4mmの範囲まで（呼び径が1/8B〜26Bの範囲まで）、配管肉厚は呼び厚さが Sch5S、Sch10S、Sch20S、Sch40、Sch80、Sch120 及び Sch160 のスケジュールパイプが規定されています。
■ ステンレスパイプの規格、材料・材質種類、記号等
SUS304TPやSUS316TPなどのステンレスパイプ・鋼管は、耐食性、耐熱性、耐高温酸化性、極低温特性などに優れた配管であり、パイプの価格は高価ですが化学プラント・LNGプラント用、冷凍工業用、石油化学工業用など幅広い用途で用いられる鋼管です。
配管サイズ・寸法の呼び方は、『呼び径×呼び厚さ』で表されます。
呼び厚さには、スケジュール番号（Sch番号）が用いられています。
例：150A×Sch10S （又は 6B×Sch10S）
JIS規格においては、以下のJISで規定されている配管になります。
- JIS G 3459 配管用ステンレス鋼管
配管用ステンレスパイプのJISに類似する対応外国規格（海外規格）には以下などがあります。
・ASTM A312、A376、A409、A358
・BS 3605
・DIN 2462、2463、17440
JIS規格に規定される配管用ステンレスパイプの種類には、31種類のSUSパイプがあり、それぞれの材質・材料記号及び熱処理方法などは以下の通りです。
【オーステナイト系ステンレスパイプ】
- SUS304TP：1010℃以上にて固溶化熱処理、急冷
- SUS304HTP：1040℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS304LTP：1010℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS309TP：1030℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS309STP：1030℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS310TP：1030℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS310STP：1030℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS315J1TP：1010℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS315J2TP：1010℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS316TP：1010℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS316HTP：1040℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS316LTP：1010℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS316TiTP：920℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS317TP：1010℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS317LTP：1010℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS836LTP：1030℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS890LTP：1030℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS321TP：920℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS321HTP：冷間仕上、1095℃以上で固溶化熱処理、急冷／熱間仕上、1050℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS347TP：980℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS347HTP：冷間仕上、1095℃以上で固溶化熱処理、急冷／熱間仕上、1050℃以上で固溶化熱処理、急冷
【オーステナイト・フェライト系ステンレスパイプ】
- SUS329J1TP：950℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS329J3LTP：950℃以上で固溶化熱処理、急冷
- SUS329J4LTP：950℃以上で固溶化熱処理、急冷
【フェライト系ステンレスパイプ】
- SUS405TP：焼なまし、700℃以上、空冷又は徐冷
- SUS409LTP：焼なまし、700℃以上、空冷又は徐冷
- SUS430TP：焼なまし、700℃以上、空冷又は徐冷
- SUS430LXTP：焼なまし、700℃以上、空冷又は徐冷
- SUS430J1LTP：焼なまし、720℃以上、空冷又は徐冷
- SUS436LTP：焼なまし、720℃以上、空冷又は徐冷
- SUS444TP：焼なまし、700℃以上、空冷又は徐冷
なお、SUS321TP、SUS316TiTP、SUS347TP については、安定化熱処理を指定してもよく、この場合の熱処理温度は、850〜930℃とされています。
また、上記のSUS304TPやSUS316TPに代表されるステンレスパイプ・鋼管の製造方法・仕上方法を表す記号にはそれぞれ以下が用いられます。
- 製造方法を表す記号
- ・継目無し：S
・自動アーク溶接：A
・レーザー溶接：L
・電気抵抗溶接：E - 仕上方法を表す記号
- ・熱間仕上げ：H
・冷間仕上げ：C
・冷間仕上・熱間仕上以外：G
・溶接部加工仕上げ：B
SUS304TPやSUS316TPなどのステンレスパイプ・鋼管の製品表示は、上記の記号を組み合わせて使い、以下のように表示されます。
- 熱間仕上継目無鋼管（熱間仕上シームレスパイプ） -S-H
- 冷間仕上継目無鋼管（冷間仕上シームレスパイプ） -S-C
- 自動アーク溶接鋼管 -A
- 冷間仕上自動アーク溶接鋼管 -A-C
- 溶接部加工仕上自動アーク溶接鋼管 -A-B
- レーザー溶接鋼管 -L
- 冷間仕上レーザー溶接鋼管 -L-C
- 溶接部加工仕上レーザー溶接鋼管 -L-B
- 熱間仕上・冷間仕上以外の電気抵抗溶接鋼管 -E-G
- 冷間仕上電気抵抗溶接鋼管（冷間仕上電縫鋼管） -E-C
例：冷間仕上継目無鋼管 SUS304TP の場合 ： SUS304TP-S-C
■ ステンレスパイプの製造方法
JIS規格におけるSUS304TPやSUS316TPなどのステンレスパイプ・鋼管の製造方法は以下のような仕様となっています。
- 製造方法
- SUS304TPなどのステンレスパイプの製造方法は、継目無く製造する継目無鋼管（シームレスパイプ）とするか自動アーク溶接、レーザー溶接、又は電気抵抗溶接による電気抵抗溶接鋼管（電縫鋼管） として製造します。
パイプには各種のステンレスパイプ材料・材質により上記に列記したような固溶化熱処理又は焼なましを施し、酸洗又はこれに準じる処理を行います。
ただし、上記に列記した以外の熱処理については、受渡当事者間の協定によることなっています。
パイプの両端は、注文者の指定があればベベルエンドに加工してもよいことになっていますが、特に指定のない限り、厚さ（パイプ肉厚）22mm以下のパイプのベベルエンドの形状は以下となります。
■ ステンレスパイプの化学成分
SUS304TPに代表されるステンレスパイプ・鋼管の化学成分は以下のような仕様となっています（JIS規格より）。
化学成分
ステンレスパイプ・鋼管の化学成分（溶鋼分析値）は、分析試験が行われ、以下の数値となります。
※以下、単位は％
- SUS304TP
- C：0.08以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：8.00〜11.00／Cr：18.00〜20.00／Mo：−／その他：−
- SUS304HTP
- C：0.04〜0.10／Si：0.75以下／Mn：2.00以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：8.00〜11.00／Cr：18.00〜20.00／Mo：−／その他：−
- SUS304LTP
- C：0.030以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：9.00〜13.00／Cr：18.00〜20.00／Mo：−／その他：−
- SUS309TP
- C：0.15以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：12.00〜15.00／Cr：22.00〜24.00／Mo：−／その他：−
- SUS309STP
- C：0.08以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：12.00〜15.00／Cr：22.00〜24.00／Mo：−／その他：−
- SUS310TP
- C：0.15以下／Si：1.50以下／Mn：2.00以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：19.00〜22.00／Cr：24.00〜26.00／Mo：−／その他：−
- SUS310STP
- C：0.08以下／Si：1.50以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：19.00〜22.00／Cr：24.00〜26.00／Mo：−／その他：−
- SUS315J1TP
- C：0.08以下／Si：0.50〜2.50／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：8.50〜11.50／Cr：17.00〜20.50／Mo：0.50〜1.50／その他：Cu 0.50〜3.50
- SUS315J2TP
- C：0.08以下／Si：2.50〜4.00／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：11.00〜14.00／Cr：17.00〜20.50／Mo：0.50〜1.50／その他：Cu 0.50〜3.50
- SUS316TP
- C：0.08以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：10.00〜14.00／Cr：16.00〜18.00／Mo：2.00〜3.00／その他：−
- SUS316HTP
- C：0.04〜0.10／Si：0.75以下／Mn：2.00以下／P：0.030以下／S：0.030以下／Ni：10.00〜14.00／Cr：16.00〜18.00／Mo：2.00〜3.00／その他：−
- SUS316LTP
- C：0.030以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：12.00〜16.00／Cr：16.00〜18.00／Mo：2.00〜3.00／その他：−
- SUS316TiTP
- C：0.08以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：10.00〜14.00／Cr：16.00〜18.00／Mo：2.00〜3.00／その他：Ti 5×C ％以上
- SUS317TP
- C：0.08以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：11.00〜15.00／Cr：18.00〜20.00／Mo：3.00〜4.00／その他：−
- SUS317LTP
- C：0.030以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：11.00〜15.00／Cr：18.00〜20.00／Mo：3.00〜4.00／その他：−
- SUS836LTP
- C：0.030以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：24.00〜26.00／Cr：19.00〜24.00／Mo：5.00〜7.00／その他：N 0.25以下
- SUS890LTP
- C：0.020以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：23.00〜28.00／Cr：19.00〜23.00／Mo：4.00〜5.00／その他：Cu 1.00〜2.00
- SUS321TP
- C：0.08以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：9.00〜13.00／Cr：17.00〜19.00／Mo：−／その他：Ti 5×C ％以上
- SUS321HTP
- C：0.04〜0.10／Si：0.75以下／Mn：2.00以下／P：0.030以下／S：0.030以下／Ni：9.00〜13.00／Cr：17.00〜20.00／Mo：−／その他：Ti 4×C ％〜0.60
- SUS347TP
- C：0.08以下／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.045以下／S：0.030以下／Ni：9.00〜13.00／Cr：17.00〜19.00／Mo：−／その他：Nb 10×C ％以上
- SUS347HTP
- C：0.04〜0.10／Si：1.00以下／Mn：2.00以下／P：0.030以下／S：0.030以下／Ni：9.00〜13.00／Cr：17.00〜20.00／Mo：−／その他：Nb 8×C ％〜1.00
- SUS329J1TP
- C：0.08以下／Si：1.00以下／Mn：1.50以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：3.00〜6.00／Cr：23.00〜28.00／Mo：1.00〜3.00／その他：−
- SUS329J3LTP
- C：0.030以下／Si：1.00以下／Mn：1.50以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：4.50〜6.50／Cr：21.00〜24.00／Mo：2.50〜3.50／その他：N 0.08〜0.20
- SUS329J4LTP
- C：0.030以下／Si：1.00以下／Mn：1.50以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：5.50〜7.50／Cr：24.00〜26.00／Mo：2.50〜3.50／その他：N 0.08〜0.30
- SUS405TP
- C：0.08以下／Si：1.00以下／Mn：1.00以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：−／Cr：11.50〜14.50／Mo：−／その他：Al 0.10〜0.30
- SUS409LTP
- C：0.030以下／Si：1.00以下／Mn：1.00以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：−／Cr：10.50〜11.75／Mo：−／その他：Ti 6×C ％〜0.75
- SUS430TP
- C：0.12以下／Si：0.75以下／Mn：1.00以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：−／Cr：16.00〜18.00／Mo：−／その他：−
- SUS430LXTP
- C：0.030以下／Si：0.75以下／Mn：1.00以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：−／Cr：16.00〜19.00／Mo：−／その他：Ti 又は Nb 0.10〜1.00
- SUS430J1LTP
- C：0.025以下／Si：1.00以下／Mn：1.00以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：−／Cr：16.00〜20.00／Mo：−／その他：N 0.025以下、Nb 8×（C％＋N％）〜0.80、Cu 0.30〜0.80
- SUS436LTP
- C：0.025以下／Si：1.00以下／Mn：1.00以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：−／Cr：16.00〜19.00／Mo：0.75〜1.25／その他：N 0.025以下、Ti,Nb,Zr又はそれらの組合せ 8×（C％＋N％）〜0.80
- SUS444TP
- C：0.025以下／Si：1.00以下／Mn：1.00以下／P：0.040以下／S：0.030以下／Ni：−／Cr：17.00〜20.00／Mo：1.75〜2.50／その他：N 0.025以下、Ti,Nb,Zr又はそれらの組合せ 8×（C％＋N％）〜0.80
- 備考１．
- 注文者が製品分析を要求した場合にも、上記の化学成分が適用されます。
ただし、SUS304LTP、SUS316LTP、SUS317LTP、SUS836LTP、SUS329J3LTP、SUS329J4LTP、SUS409LTP 及び SUS430LXTP のC含有量は、0.035％以下となります。
- 備考２．
- SUS329J1TP、SUS329J3LTP、SUS329J4LTP 及び SUS430J1LTP については、必要に応じて上記の化学成分表以外の合金元素を添加してもよいとされています。
- 備考３．
- SUS405TP、SUS430TP、SUS430LXTP、SUS430J1LTP、SUS436LTP 及び SUS444TP については、Ni 0.60％以下を含有してもよいとされています。
■ ステンレスパイプの機械的性質
SUS304TPに代表されるステンレスパイプ・鋼管の機械的性質は以下のような数値となっています（JIS規格より）。
機械的性質（引張強さ／耐力）
SUS304TPやSUS316TPなどのステンレスパイプ・鋼管は、引張強さ、耐力、及び伸びに関して引張試験が行われ、それぞれ以下の数値となります（伸びの数値は割愛）。
※以下、引張強さ及び耐力の単位は、N/mm2
- SUS304TP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS304HTP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS304LTP
- 引張強さ：480以上／耐力：175以上
- SUS309TP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS309STP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS310TP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS310STP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS315J1TP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS315J2TP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS316TP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS316HTP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS316LTP
- 引張強さ：480以上／耐力：175以上
- SUS316TiTP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS317TP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS317LTP
- 引張強さ：480以上／耐力：175以上
- SUS836LTP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS890LTP
- 引張強さ：490以上／耐力：215以上
- SUS321TP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS321HTP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS347TP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS347HTP
- 引張強さ：520以上／耐力：205以上
- SUS329J1TP
- 引張強さ：590以上／耐力：390以上
- SUS329J3LTP
- 引張強さ：620以上／耐力：450以上
- SUS329J4LTP
- 引張強さ：620以上／耐力：450以上
- SUS405TP
- 引張強さ：410以上／耐力：205以上
- SUS409LTP
- 引張強さ：360以上／耐力：175以上
- SUS430TP
- 引張強さ：410以上／耐力：245以上
- SUS430LXTP
- 引張強さ：360以上／耐力：175以上
- SUS430J1LTP
- 引張強さ：390以上／耐力：205以上
- SUS436LTP
- 引張強さ：410以上／耐力：245以上
- SUS444TP
- 引張強さ：410以上／耐力：245以上
そのほか、上記のステンレスパイプについて、JIS規格には以下の項目の規定があります。
- へん平性又は溶接部曲げ性
- オーステナイト結晶粒度
- 水圧試験特性又は非破壊検査特性
- 耐圧性能
- 浸出性能
- 外観
- 試験
- 検査
■ SUS304TP等のステンレスパイプ・鋼管の配管サイズ・径・厚さ・重量
SUS304TPやSUS316TPなどに代表される各種ステンレスパイプ・鋼管の配管外径サイズ寸法・径、呼び厚さ（肉厚）ごとの、単位重量（質量）は以下の 表1a〜d になります。
表1a スケジュール5S及び10S（Sch5S 及び Sch10S）ステンレスパイプ
- 表1a ステンレスパイプ・鋼管の配管サイズ・径・厚さ・重量（Sch5S／Sch10S）
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表1b スケジュール20S及び40（Sch20S 及び Sch40）ステンレスパイプ
- 表1b ステンレスパイプ・鋼管の配管サイズ・径・厚さ・重量（Sch20S／Sch40）
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表1c スケジュール80及び120（Sch80 及び Sch120）ステンレスパイプ
- 表1c ステンレスパイプ・鋼管の配管サイズ・径・厚さ・重量（Sch80／Sch120）
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表1d スケジュール160（Sch160）ステンレスパイプ
- 表1d ステンレスパイプ・鋼管の配管サイズ・径・厚さ・重量（Sch160）
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特に、上記のサイズ表以外の寸法を必要とする場合は、受渡当事者間の協定によることになります。
上記表1におけるSUS304TPやSUS316TPなどのステンレスパイプ・鋼管の単位重量（質量）の数値は、各種ステンレスパイプ鋼種の比重（基本質量ともいい、厚さ1mm、面積1m2の質量と同じ）が考慮され、以下の式によって計算されます。
W＝At（D−t）
ここに、
W：管の単位質量（kg/m）
t：管の厚さ（mm）
D：管の外径（mm）
A：Wを求めるための単位の変換係数で、ステンレス鋼種別に以下の値
鋼種別ステンレスパイプ（ステンレス）の比重（基本質量）と上記Aの値は以下の通りです。
- SUS304TP／SUS304HTP／SUS304LTP／SUS321TP／SUS321HTP
- 比重（基本質量）：7.93、A＝0.02491
- SUS309TP／SUS309STP／SUS310TP／SUS310STP／SUS315J1TP／SUS315J2TP／SUS316TP／SUS316HTP／SUS316LTP／SUS316TiTP／SUS317TP／SUS317LTP／SUS347TP／SUS347HTP
- 比重（基本質量）：7.98、A＝0.02507
- SUS329J1TP／SUS329J3LTP／SUS32934LTP
- 比重（基本質量）：7.80、A＝0.02450
- SUS405TP／SUS409LTP／SUS444TP
- 比重（基本質量）：7.75、A＝0.02435
- SUS430TP／SUS430LXTP／SUS430J1LTP／SUS436LTP
- 比重（基本質量）：7.70、A＝0.02419
- SUS836LTP
- 比重（基本質量）：8.06、A＝0.02532
- SUS890LTP
- 比重（基本質量）：8.05、A＝0.02529
■ 溶接鋼管の場合のステンレスパイプ配管サイズ・径・厚さ・重量
SUS304TPやSUS316TPなどのステンレスパイプのうち、自動アーク溶接やレーザー溶接、電気抵抗溶接により製造される溶接鋼管（溶接管・溶接パイプ）の場合の配管サイズ寸法、厚さ、重量については、以下のサイズ表（表2a〜c）を適用してもよいことになっています（JIS規格より）。
（Sch5S、Sch10S、Sch20S、Sch40 及び Sch80 のスケジュール管で呼び径が300A（12B）までのステンレス溶接鋼管について。）
表2a スケジュール5S及び10S（Sch5S 及び Sch10S）ステンレス溶接鋼管
- 表2a ステンレス溶接鋼管の配管サイズ・径・厚さ・重量（Sch5S／Sch10S）
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※黄色い網掛け部分は、表1a と呼び厚さ（肉厚）t が異なる寸法であることを示します。ただし、耐圧性能はスケジュールと同等になります。
表2b スケジュール20S及び40（Sch20S 及び Sch40）ステンレス溶接鋼管
- 表2b ステンレス溶接鋼管の配管サイズ・径・厚さ・重量（Sch20S／Sch40）
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※黄色い網掛け部分は、表1b と呼び厚さ（肉厚）t が異なる寸法であることを示します。ただし、耐圧性能はスケジュールと同等になります。
表2c スケジュール80（Sch80）ステンレス溶接鋼管
- 表2c ステンレス溶接鋼管の配管サイズ・径・厚さ・重量（Sch80）
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※黄色い網掛け部分は、表1c の Sch80パイプサイズ表 の呼び厚さ（肉厚）t が異なる寸法であることを示します。ただし、耐圧性能はスケジュールと同等になります。
特に、上記のサイズ表以外の寸法を必要とする場合は、受渡当事者間の協定によることになります。
単位重量（質量）の計算方法は、表1a〜d の場合と同じになります。
■ SUS304TP等のステンレスパイプ・鋼管の寸法許容差
SUS304TPやSUS316TPなどのステンレスパイプ・鋼管の配管外径サイズ、厚さ（肉厚）及び偏肉の寸法許容差は、製造方法及び仕上げ方法の違いにより、それぞれ以下となります。
なお、ステンレスパイプの長さに指定がある場合には、その寸法許容差は、その指定の長さ以上となります。
◎熱間仕上継目無ステンレスパイプの場合
■外径の許容差：
・外径50mm未満：±0.5mm
・外径50mm以上：±1％
■厚さの許容差：
厚さ 4mm未満：±0.5mm
厚さ 4mm以上：±12.5％
■偏肉の許容差：厚さの20％以下
◎冷間仕上継目無ステンレスパイプ、自動アーク溶接鋼管、電気抵抗溶接鋼管及びレーザー溶接鋼管の場合
■外径の許容差：
・外径30mm未満：±0.3mm
・外径30mm以上：±1％
■厚さの許容差：
厚さ 2mm未満：±0.2mm
厚さ 2mm以上：±10％
■偏肉の許容差：−
注記１）
偏肉とは、同一断面における測定厚さの最大と最小との差の注文厚さに対する割合をいい、偏肉の許容差は、厚さ5.6mm未満のステンレスパイプには適用されません。
注記２）
手入部などの局所的な部分については、厚さの許容差が上記の許容差を満足していることが確認できる場合には、上記の外径の許容差は適用されません。
